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私物の在処 ぬかつくるとこ編

終了しました

会場:イドノウエ(岡山)

私物に宿るひそかなストーリー
大切なものはみんなそれぞれ
たくさんのふつうが交差する展覧会
イドノウエで開催

他人には何の変哲もなく、「ごみ」同然。だけど、持ち主にとってだけは他をもって代えられない。あるいは、なぜか捨てるに捨てられない「宝」のようなもの。そんなごく私的な価値を持つ個人の持ち物をお伝えする本展『私物の在処|ぬかつくるとこ編』は、2020年に開催された鞆の津ミュージアム企画展『私物の在処』の続編的な試みにあたります。鞆の浦では、持ち主の人生にねざした個人的な〈私物〉を95名分集めて、それにまつわるエピソードと一緒に展示しました。人の数だけ〈私物〉はある。そのようなわけで今回、ここ「イドノウエ」でお伝えするのは、「ぬかつくるとこ」にかかわりのある皆さん20数名にとっての〈私物〉の数々です。
『私物の在処』展に際してお話を聞いたある方は、自身にとっての〈私物〉について、心当たりをつけるのがなかなか難しく「自分のコアを探してるような気にもなります」と言われていました。〈私物〉の並ぶこの井戸の上から下に掘り進んだずっと奥には、地球を今の地球たらしめている中心部たるコアがあるのと同じように、これら〈私物〉の裏側には、持ち主の「いま」を成り立たせている核みたいな何かがある、というわけです。
自分の心の支え以外にはほぼ何の役にも立たず、世の中的な有用性の彼方にある。自分以外の誰もそれを欲しがらないがゆえに、お金に交換できる日も来そうにない。本展は『そのうち国際芸術祭』の一環として開かれるものですが、そこにつなげていうならば、〈私物〉とは、公的なものに包摂されえないそのどこまでもローカルな価値を他人が共感できる「そのうち」がいつまでたってもやって来なそうなもの、とひとまずは言えます。それでも、イドノウエの前で、あなたとわたしの間に横たわる小さくて大きい隔たりがわずかでも縮まったと、もし感じられたなら、到来しないはずの「そのうち」はすでにそこまで訪れていたのかもしれません。

日程

2023年2月7日(火)–3月4日(土)

定休:日・月

10:30 -15:30

会場

イドノウエ(岡山)

岡山県都窪郡早島町前潟126

料金

入場料:無料

関連企画

トーク「わかっちゃいるけど手放せない」

講師:菊地浩平(人形文化研究者)
聞き手:津口在五(本展キュレーター)
日時:2023年2月19日(日)14:00–15:30
会場:ハナレ(イドノウエ横)& ZOOM
参加費:無料
申込み:メール「info@nuca.jp」に「お名前/TEL/人数」をお知らせください

ぬいぐるみ・わら人形・着ぐるみ・ヒーローショー・AI・アバターなど、メディアとしての「人形」を通して人間について考えてこられた人形文化研究者の菊地浩平さんをお迎えし、わたしたちの日常を支えている「非合理さ」について、さまざまにお話しいただきます。

お問い合わせ

ぬか つくるとこ
TEL:086-482-0002
Email:info@nuca.jp

主催

ぬか つくるとこ