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『えんとこの歌』上映会
終了しました
会場:井口倉庫(京都)
自分の足で歩こうという
思いを諦めない遠藤のように
私は生きようとしているだろうか
1999年に完成させた映画「えんとこ」は、脳性マヒで寝たきり生活を強いられながら介助者たちの力を借りて生きる学生時代の友人、遠藤滋の日々を3 年間にわたって追ったドキュメンタリーだった。
《恐ろしき事件ならずや十九人 元職員に刺殺さるとは》
2016年、夏。神奈川県相模原市で起きた、障がい者大量殺傷事件を知ったとき、すぐに思い出したのは遠藤のことだった。無性に遠藤に逢いたくなり、「えんとこ」を再び訪れた。20年近くの時間を経て、遠藤の障がいは進行し、喋ることも、食べることも、困難になっていた。
しかし一方で、50代後半から遠藤は短歌を詠むようになり、心の叫びを言葉に託す日々を送っていた。
《足熱し身体も熱し痛し苦し かく叫びいて今日も明けゆく》
ベッドに横たわりながら、進行する障がいの苦しみが歌われ、同時に70歳を越えて生き生きと人生を謳歌する悦びも歌われてきた。
《手も足も動かぬ身にていまさらに 何をせむとや恋の告白》
遠藤の寝たきりの日々は35年。「えんとこ」にカメラが入り、ベッドサイドでただただ遠藤と介助者たちとの日々を記録しつづけて25年あまりの歳月が流れた。その介助の日々は、心の交流のドキュメントでもあった。
ありのままのいのちを生かし合いながら生きる・・・ということ。
(かんとく・伊勢真一)
遠藤滋(えんどうしげる)
1947年静岡生まれ。1歳の頃脳性マヒと診断される。障がいを引き受けながら、自ら「えんとこ」を組織し介助者たちの力を借りて自立生活を続けている。東京・世田谷のアバートの一室、「えんとこ」のペッド
の上から、社会や自分自身を凝視するその眼差しで、50代から短歌を詠み始める。「えんとこ」は遠藤滋のいるところであり、縁のあるところ。いのちを生かし合う居場所である。著書「だから人間なんだ」他。
伊勢真一(いせしんいち)
ドキュメンタリー映像作家。1949年東京生まれ。遠藤滋とは学生時代の友人である。『奈緒ちゃん」(1995年)、『えんとこ』 (1999 年)、『風のかたち』 (2009 年)、『大丈夫。』 (2011 年)、
『妻の病』(2014年)、『ゆめのほとり』(2015年)、『いのちのかたち』(2016年)、『やさしくなあに』(2017年)他のヒューマンドキュメンタリーを製作。本作は映画「えんとこ」から20 年を経た続編である。
作品概要
ドキュメンタリー映画 伊勢真一監督作品
2019年
カラー
96分
製作:いせフィルム(http://www.isefilm.com)
予約制
info.uzu5mf@gmail.com
お名前、当日に連絡の取れる頂話番号、鑑札・希望回をご記入のうえ上記のアドレスまでお問い合わせください。
各回定員約20名(車いす入場歓迎)
(定員に達し次第締め切らせていただきます)
日程
2022年12月18日(日)
①13:00-
②15:30-(アフタートークあり)
③18:30-
※上映30分前から受付開始
会場
井口倉庫(京都)
〒601-8025 京都府京都市南区東九条柳下町16-6
アクセス
京都市営地下鉄十条駅から徒歩5分
※駐輪スベースは台数に限りがございますので、公共交通機関のご利用にご協力ください。
料金
チケット料金:
ドリンク付き ¥1,400
チケットのみ ¥1,200
(※同伴者を要する方はお一人分の料金でご鑑賞いただけます。)
主催
5 minutes films