- 展示
Spring up Spring
終了しました
会場:art space co-jin
ことしの春が、やってきました。
まっさらなノートをひらくように、新しい季節のおとずれを喜びたいと思いました。”Spring”という言葉には、春だけでなく「バネ」や「泉」といった意味もあるそうで、それらの由来をさかのぼると「突然でてくるもの」や「はじまり」といった言葉へとたどりつきます。本展では”Spring up Spring”《はねあがる春》と題し、絵画を中心に5名の作家から芽吹いた、とびきりの春をご紹介いたします。
凛とたたずむ優しい花。色えんぴつでかさなる色彩は可愛らしく咲み、画面いっぱいにはじける形は鮮やかに躍ります。大きな花はおおらかに唄い、小ぶりな花たちからは密やかなお話が聞こえてくるようで、そのひとつひとつが愛おしく胸がはずんでしまいます。
明るい出来事の兆しとなるような、そんな出会いとなりますように。
みなさまの日々へ、淡い喜びの種をお持ち帰り頂けましたら幸いです。
*ご来場の方にフウセンカズラの種をお配りしています。
配布終了しました。
日程
2021年4月13日(火)–7月18日(日)
*月曜休廊
10:00-18:00
会場
art space co-jin
出展作家
長村良彦
中村郷美
西谷文孝
MAMEMI
渡辺あふる
出展作品
プロフィール
長村良彦(おさむら・よしひこ)
1968年生まれ 京都市出身
アトリエとも
色彩が好き、でも描きたいものが見当たらない。ならば「型」があれば描けることに着想し、7、8年前から「テンプレート定規」を使った絵画制作に励んできた。
数多く所有している定規の中から、動植物や幾何学模様など様々な形を細やかに構成していく。下絵にはカラー芯シャープペンシルを使用し、その後シャープペンシルのクリーナーピンを取り付けた自作のペンで着色する。半年近くかけて制作される作品からは、反復する図像の美しさと可能性、描くことへの色気に溢れている。
中村郷美(なかむら・さとみ)
1958年生まれ 京都市出身
社会福祉法人なづな学園
15歳から48年間通うなづな学園で、誰よりも絵を描くことが好きで休日もグループホームにて制作活動を続けている。
女性たちが通うなづな学園では季節ごとに旬の花を描く習慣があり、その昔ご近所さんが分けてくださるお庭の花を、飾るだけではもったいないからとみんなで描き始めたことがきっかけとなっている。
中村の好きな花はチューリップ・桜・ガーベラ・水芭蕉。「パーっと咲くところが好きだ」と、はにかみながら語る。純真なその作品群は、無垢に咲く花そのものの強さを映し出している。
西谷文孝(にしたに・ふみたか)
1977年生まれ 京都市出身
NPO法人スウィング
2006年よりNPO法人スウィングに所属。2007年頃から詩を書き始め、その際に書いた文字が好評だった為、文字を描く表現を始める。更にその延長で墨を使って絵を描き始め、近年では刺繍作品の制作にも取り組んでいる。刺繍を制作する時は、はじめは上手くいくか心配だったがやっているうちに慣れ、昭和アニメや昭和歌謡を聴くとやりやすい。作品タイトルの「ニレの花」は、「高校三年生」の歌詞の中から拝借している。独特の線で織りなす花々の戯れは、切なくも前向きな名曲を力一杯に合唱しているようだ。
MAMEMI (まめみ)
京都市出身
NPO法人加音
以前は机の前でじっとしていることが多かったが、コミュニケーションの練習を行っていくうちに、明るい色の色鉛筆や鉛筆削りを欲しいと伝えられるようになった。絵を描くことと可愛いものがとにかく好きで、お気に入りのマイメロディーのマスコットを机に置き、休み時間も絵を描き続けている。最近はフラワーアレンジメントの雑誌から可愛い花を見つけてはイメージを膨らませ、リズミカルに色鉛筆を躍らせている。弾ける色彩は、彼女のおしゃべりのようで、おちゃめなタイトルと共に愛らしさに満ちている。
渡辺あふる(わたなべ・あふる)
中学生の頃より美術部に所属し、ヌードデッサン教室に通うなど勢力的に創作活動を行なってきた。2019年よりNPO法人スウィングに所属し、100号の絵画や刺繍の制作に取り組んでいる。悩むことも多いが周りの人たちと相談をしながら制作を進めている。ヌードを描くことと花を描くことに特に違いはなく、どちらも輪郭(花びら/顔)から描き始める。絵はサッと描ける一方、刺繍は数ヶ月かかることもあるが飽きたりはしない。「あふる」という名前の由来は「幸せが溢れますように」との想いが込められている。
主催
art space co-jin
きょうと障害者文化芸術推進機構
協力
NPO法人スウィング
NPO法人加音
社会福祉法人なづな学園
アトリエとも
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