- 展示
- 共生の芸術祭
2020年度 共生の芸術祭「距離のみちのり」
終了しました
会場:京都文化博物館 別館ホール
きょうと障害者文化芸術推進機構では、2020年度 共生の芸術祭「距離のみちのり」を開催いたします。新型コロナウイルスの影響によって、私たちは他者との「距離」について考える機会が増えました。それは他者と適切な距離を保つことに始まり、遠くにいる、あるいは未だ知らぬ他者、を想うことでもありました。二点の間には不安定で適切な「距離」が求められ、それに反応するように私たちは行動として現実の「みちのり」をたどります。もちろん、それは物理的な「距離」や「みちのり」の話だけではありません。他者と接し、生きる私たちの間には様々な問題が存在しており、それを考えることは誰かと共に生きる上で重要な課題であるといえるでしょう。
本展覧会では、5名の作家に「距離」と「みちのり」という焦点を当て、この現実に対する向き合い方を思考します。それぞれにとって切り離すことのできない問題が立ち現れ、それが現実において真摯に向き合われる時、私たちの心を揺り動かす一つの表現となり、共に生きることの難しさと強さを私たちに教えてくれるのではないでしょうか。
ーーー
記録集
日程
2020年11月11日(水)–11月15日(日)
10:00-18:00
会場
京都文化博物館 別館ホール
出展作家
鎌倉あけみ
瀬尾ひろみ
廣川照章
南秀夫
吉田格也
出展作品





プロフィール
鎌倉あけみ(かまくら・あけみ)
1964年生まれ。高知県在住。
所属:アートセンター画楽
鎌倉あけみは2012年に行ったお芝居ワークショップの中で、電話の効果音に反応し受話器をとったことがきっかけとなり、黒電話を使ったパフォーマンスを定期的に行うようになった。黒電話のコードはどこにも繋がっていない。会話内容はその時々によるが、多くの場合、今は離れて暮らしている母に宛てたものである。鎌倉のパフォーマンスは、繋がらない電話を介して、受話器の向こう側と周囲の鑑賞者との距離も縮めてしまうようである。
瀬尾ひろみ(せお・ひろみ)
1959年生まれ、2010年没。長野県出身。
数人の人物、動物、不思議な生き物たち。ボールペンによって描かれた瀬尾ひろみの絵は、歪んだような背景の塗りが相まって、どこかこの世界とは別の世界の出来事が描かれているようにも思える。そこで暮らす彼らは、不思議な関係を持ちながらその世界を楽しんでいるようだ。瀬尾の絵の特徴である背景の複雑な描き込みは、登場人物の複雑な関係性をそのまま可視化しているようでもある。
廣川照章(ひろかわ・てるふみ)
1965年生まれ、京都府在住。
廣川照章は、2016年より「NPO法人わくわく」が運営するグループホームで暮らしながら、ガムテープの巻かれた段ボールの「箱」を作り続けている。「箱」はいつから何がきっかけで作り始めたのか、作り続ける理由も明らかにはならないまま、日々積まれ増え続けていく。彼にとって「箱」は「命よりも大切なもの」である。それに対し、私たちはどのような「大切さ」をもって問いかけ、向き合うことができるのだろうか。
南秀夫(みなみ・ひでお)
1959年生まれ、京都府在住。
所属:みずなぎ学園みずなぎ鹿原学園
南秀夫は天体や光学の知識を元に、多彩な線や面で構成された絵をスケッチブックに描き留めている。「光の進行方向により、光彩は変化する」と南は言う。独自の思考から生み出される彼の作品は「絵」であるというよりも「式」といったほうが正確なのかもしれない。それは光のスペクトルを想像の方程式によって乱反射させたようでもあり、私たちの認識を更新させ、まだ知らない想像の世界に連れて行ってくれるようだ。
吉田格也(よしだ・かくや)
1975年生まれ、兵庫県在住。
「天国 階段」は祖母が他界したことをがきっかけとなり、作り始めたものである。死後数年は祖母が亡くなったという事実がうまく認識できなかったようだが、家族が「おばあさんは天国っていう遠い、遠いところへ行ったのよ」と何度も伝えるうちに、数年後にはこの長いロールが作られることになった。その長さは吉田と祖母の間にある距離の現れでもあり、彼とのこの現実の間に生まれた越えがたい問題に対して真摯に向き合う「祈り」の形でもある。
料金
無料
主催
きょうと障害者文化芸術推進機構
art space co-jin
協力
みずなぎ学園みずなぎ鹿原学園
アートセンター画楽
NPO法人わくわく
ボーダレスアートミュージアム NO-MA
【ご来場の皆様へのお願い】
会場では、こまめな換気やドアノブやペンなどの消毒を行い、スタッフはマスクを着用して対応いたします。
また、ご来場の際には以下の取り組みについてのご協力をお願いいたします。
・風邪の症状のある方、体調がすぐれない方につきましては、来廊をお控えくださいますようお願いいたします。
・マスク着用および、来場時のアルコール消毒のご利用をお願いします。
・来場者が多数の場合は、入場を制限させていただく場合がございます。
・クラスターが発生した場合に備え、来場された方の連絡先の記名のご協力をお願いします。
展示の記録

撮影:入交佐妃

撮影:入交佐妃