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2025年度 共生の芸術祭「いま、なにしてる?」巡回展
会場:市民交流プラザふくちやま 市民交流スペース+ギャラリー(3階)
時計の針はいつも「今」を指し、その前後には過去と未来があります。時計の針が、ぐるりと回って戻ってきたとしても、そこに1つとして同じ「今」はなく、私たちは常に新しい「今」と出会い続けています。
本展覧会で紹介する9名の作家もあなたも私も、「今」と出会い、そこで何かをしています。例えば、今あなたはこの文章を読んでいて、私はこの文章を書いています。大江正彦は黄色の絵の具をパレットにたっぷりと出しているところかもしれません。大八木恒之は日当たりの良い自室でオイルパステルを塗り重ねているかもしれないし、ほんままいは移動中のバスから鳥を眺めて次回作の構想を練っているかもしれません。森田博康は服を破り明日の準備をしているかもしれないし、東本憲子はプチプチに色鮮やかな点を落とし、木村康一は新たな妖怪を生み出すために粘土を握っているかもしれません。長嶋柊は丁寧な日記を描き終え、富塚純光は新しい物語を語り始め、清水貴久は人知れず手描きの値札シールをこっそりとなにかに貼り付けているかもしれません。
こうして想像を膨らませていくと、世界中すべての人が「今」と出会い続けているということに辿りつきます。その想像は途方もないものではありますが、小さな想いを育んでいくこと、それは同じ世界を共に生きていくことへの希望のようなものではないかと考えています。
※本企画は2024年12月12日-22日に京都市美術館別館にて開催した展覧会の巡回展になります。
2024年度 共生の芸術祭「いま、なにしてる?」
日程
2026年2月4日(水)–2月8日(日)
10:00-18:00
2月4日は13時から、2月8日は17時まで
会場
市民交流プラザふくちやま 市民交流スペース+ギャラリー(3階)
アクセス
・福知山駅から駅北口を出て徒歩1分
・専用駐車場(有料)が施設東側にございます(車椅子専用駐車場あり)。
*駐車場ゲートは南側が入口専用、北側が出口専用となっておりますのでご注意ください。
*右折入場はご遠慮ください。
出展作家
大江正彦(大阪)
大八木恒之(京都)
木村康一(京都)
清水貴久(長野)
富塚純光(兵庫)
長嶋柊(京都)
東本憲子(大阪)
ほんままい(三重)
森田博康(長野)
参考作品




撮影:風の工房



撮影:宮島径 提供:ポコラート全国公募展vol.6


撮影:柳沢明夫
プロフィール
大江正彦 OE Masahiko
1965年生まれ。大阪府在住。
所属:アトリエひこ
生まれつきの心臓疾患のため、じっとしていることの多かった大江は、幼い頃より絵を描くことが生活の一部となっていた。支援学校の卒業後は家にいる日々が続き、26歳の時、亀岡市のみずのき寮絵画教室へ母と共に通いはじめた。のちに母は、好きな絵を思い切り描いてほしい、同じような境遇の仲間がほしいと願い、大江が29歳の時に、自宅前の長屋でアトリエひこを開設した。大江は60歳の現在もアトリエで自宅で、毎日描き続けている。
大八木恒之 OYAGI Tsuneyuki
1976年生まれ。京都府在住。
所属:社会福祉法人修光学園 飛鳥井ワークセンター
『遠山の金さん』を描いてほしいと母にねだったところ、自分で描いてみたら?と勧められ、絵を描き始める。自身で描く楽しさを発見して以来、日々自宅で制作を続け、その作品は1,000点を超える。オイルパステルを用い、整然と並んだ食料品や、古いテレビ番組の一場面のほか、水平と垂直を組み合わせた色面のみで構成される抽象的な作品も手がける。
木村康一 KIMURA Koichi
1976年生まれ。京都府在住。
所属:社会福祉法人修光学園
ユーモラスな表情のカッパや猿、あるいは、手足や目鼻など身体のパーツが自在に組み合わされた生き物などオリジナルの「妖怪」を制作している。小学生の頃に水木しげるの影響で妖怪が好きになり、模写から始まり、次第にオリジナルのものを描くようになった。平日に通う施設では陶芸の立体物を作り、自宅ではB5サイズの紙にドローイングを日々、描いている。
清水貴久 SHIMIZU Takahisa
1985年生まれ。長野県在住。
所属:社会福祉法人かりがね福祉会 風の工房
自身がコンビニエンスストアで購入したペットボトルやお菓子の箱などに、手描きの値札シールを貼っている。以前は、値札シールの貼られたそれらは清水自身の手によってきちんと分別され捨てられていたが、7年前のある時その行為に気づいたスタッフによりこっそりと保管されるようになった。現在では、値札の貼られたそれらは捨てられることはなくなり、清水の自宅にて保管されている。
富塚純光 TOMIZUKA Yoshimitsu
1958年生まれ。兵庫県在住。
所属:社会福祉法人一羊会 あとりえすずかけ
小さな筆に墨汁をたっぷりとふくませて、文字を描く。その文字は読めない。頭の中にある空想の世界を訥々と語りながら、あっという間に物語は仕上がっていく。以前は、自身の記憶に忠実に物語を紡ぎ出していた富塚だが、現在では登場する団体名や人物は彼の記憶を基に実在はするものの、物語の内容はほとんどフィクションだ。新鮮でおかしみ深いその物語は、周囲の人を驚かせ喜ばせている。
長嶋柊 NAGASHIMA Tou
1998年生まれ。京都府在住。
2002年11月18日、幼稚園年少の3歳から長嶋の絵日記がはじまった。当初は文字も絵も描けなかったが、母が描いた下絵に色をのせ、鉛筆をもつ手を握られ文字を書かされたりするうちに、自身で描けるようになった。身近な出来事を独自の視点で表現し、オイルパステルで彩られる絵日記は、23年以上創作され続け、毎日母によってブログで公開されている。
東本憲子 HIGASHIMOTO Noriko
1983年生まれ。大阪府在住。
通所する西淡路希望の家の美術部の活動にて、月に3回制作活動を行なっている。以前はキャンバスや紙に絵を描いていたが、たまたまそれらの画材がない時に、支援員がプチプチ(気泡緩衝材)を渡すと、プチプチの突起を塗ってドット状の絵を描くようになった。カラフルに塗り分けられたプチプチのロールは25メートルにもおよび、最初は1本で7年ほどかかっていたが、2作目は40メートルを3年ほどで描きあげた。
ほんままい HONMA Mai
1984年生まれ。三重県在住。
所属:特定非営利活動法人希望の園
22年前、希望の園に通い始めたことをきっかけに、油絵に触れるようになった。脳原生による運動機能障害により、ほんまの身体はほんまのコントロールの範疇にない。しかし、ひとたび彼女が絵筆を取るとキャンバスには自由な線が広がり、色面は生き生きと発色する。絵筆を強く握り、毎日を新鮮に、近年のモチーフである「鳥」を色鮮やかに描き続けている。
森田博康 MORITA Hiroyasu
1963年生まれ。長野県在住。
所属:社会福祉法人からし種の会 緑の牧場学園
生活している福祉施設内の自室で、夜な夜な服を破り、翌朝その服を来て登場する。2017年、長野県で開催されている障害のある方々の公募展「ザワメキアート展」で入選し、その行為は彼の表現として認知された。しかし施設で生活をしていくにあたり、彼が服を破り続けることで起きる困りごともあり、いわゆる「問題行動」と「表現」の間で、森田は服を破り、纏っている。
料金
無料
関連企画
ギャラリーツアー
本展企画者(art space co-jinスタッフ)による作品解説を行います。
日程
2026年2月4日(水)15:00-16:00
2026年2月7日(土)15:00-16:00
予約不要
集合場所
市民交流プラザふくちやま 3F ギャラリースペース
主催
きょうと障害者文化芸術推進機構
後援
福知山市
協力
アトリエひこ
社会福祉法人修光学園
社会福祉法人かりがね福祉会
社会福祉法人一羊会
長嶋柊作品展を応援する会
社会福祉法人ノーマライゼーション協会西淡路希望の家
特定非営利活動法人希望の園
社会福祉法人からし種の会
ザワメキサポートセンター(順不同)